<<前のページ 次のページ>>
タカネバラとよく似る
オオタカネバラ

バラ科
Rose 
acicularis
…………………………………………………………………………………………………

 北海道、本州東北地方と中部地方日本海側の亜高山帯に生えるバラ科バラ属の落葉低木。オオタカネイバラともいう。6〜8月に紅紫色の花を咲かせるが、同属のタカネバラ(R. nipponensis)とよく似ているので、注意が必要。名前の通り、本種の方が花が大きいが、一番わかりやすい違いは小葉。本種の小葉は先が尖り、荒い鋸歯があるが下部には鋸歯がない。一方、タカネバラの小葉は先が丸く、、鋭い鋸歯がある。どちらも奇数羽状複葉だが、本種の小葉は2〜3対、タカネバラの小葉は3〜4対。
 北アルプスの八方尾根では両種とも目にできる。本種は八方アルペンラインの途中にある鎌池湿原にあり、タカネバラは八方池周辺などにある。海辺に咲くハマナスを連想させる美しさで、きれいな花をつけた個体を見つけると、十分にシャッターを切っても、それでもまだ立ち去りがたいほどだ。



八方尾根・鎌池湿原に咲くオオタカネバラ



  
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
植物記