<<前のページ 次のページ>>
小さな白い花をつける華奢な植物
ヒメイチゲ

キンポウゲ科
Anemone debilis
…………………………………………………………………………………………………

 山地帯から高山帯の草原や明るい林内に生える多年草。イチリンソウやニリンソウと同じくキンポウゲ科イチリンソウ属で、5〜6月に径1センチほどの小さな白い花をひとつ花茎の先につける。名前は「姫一華」。茎葉は3個輪生するが、小葉の形には変化が多い。小葉の幅が狭いものをホソバヒメイチゲ(f. gracilis)といい、北アルプスや南アルプスに分布するが、ヒメイチゲとホソバヒメイチゲの中間的な個体も時々見かける。ホソバヒメイチゲの葉の幅は1〜3ミリとされているので、見た目が細くてもそれ以上あれば、ホソバヒメイチゲとはいえない。



長野県松本市・乗鞍高原の千間淵で見かけたヒメイチゲ。


 
長野県戸隠高原に咲くヒメイチゲ(左)。葉が少し細い北アルプス・乗鞍岳の千町尾根に生えるヒメイチゲ。ホソバヒメイチゲとの中間的な個体(右)。


  
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
植物記