飾りのように垂れ下がる紅色の花
ベニドウダン
ツツジ科
Enkianthus cernuus f. rubens
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本州近畿地方以西から四国、九州に分布するツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木。東日本に広く見られるサラサドウダンにも似ているが、花を見れば違いは一目瞭然。本種の花は全体が紅色もしくは淡紅色だが、サラサドウダンの花は黄色みがかった淡紅白色で、紅色のスジが入っている。
6年ほど前、琵琶湖西岸にそびえる武奈ヶ岳に登ったことがある。今はないリフトとロープウェイを利用し、八雲ヶ原湿原を経て山頂を踏んだあとコヤマノ岳から中峠、金糞峠を越えてイン谷口へ下山した。このとき山頂周辺の登山道沿いには満開となったベニドウダンが多かった。鮮やかな紅色の花が、まるで飾りのように枝先に彩りを添えていた。
ドウダンとは灯台と書くようだが、図鑑の中には満天星とするものも見られる。後者の説があるのは知らなかったが、枝にたくさん咲く花の様子を満天の星に見立てたんだろう。
なお、白い花をつけるものは、シロドウダン(E. cernuus)と呼ばれる。
武奈ヶ岳で見かけたベニドウダン(上下ともに)。
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