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壺のような小さな花をつける
ヒナノウスツボ

ゴマノハグサ科
Scrophularia duplicato-serrata
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 ヒナノウスツボはゴマノハグサ科ゴマノハグサ属の多年草で、本州関東地方以西〜九州に分布する。夏に茎の先の円錐花序を出し、暗紫色の小さな花をつける。花冠は長さ8ミリ程度のふくらんだ壺状で、上唇は2裂、下唇は3裂する。漢字では「雛の臼壺」と書くが、花が小さな壺状なので「雛」と「壺」はわかるが、「臼」がついた理由は一体何だろう。蕾の先がくぼんでいるのを臼に見立てたのだろうか。手元にあるいくつかの図鑑をめくってみたが、この点についてはっきりと記述しているものはなかった。
 北日本にはエゾヒナノウスツボ(S.grayana)、関東地方西部や中部地方にはサツキヒナノウスツボ(S.musashiensis)、全国にオオヒナノウスツボ(S.kakudensis)のなかまが知られる。また科名にもなっているゴマノハグサ(S.buergeriana)も同属だ。



愛媛県・石鎚山で見かけたヒナノウスツボ。このページを作成する今になって、花のアップ写真もほしいと思ったが、あとの祭りだ。ほかの山でも撮影した記憶がかすかにあるので、もしアップ写真を撮影していたらいずれ追加したい。



  
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植物記