葉から蜜を出す
サクラの蜜腺
バラ科
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サクラのなかまは、おもしろいことに葉柄や葉身の基部にも蜜腺がある。その位置や形は種類によって異なるが、いづれも若葉のうちは蜜を出す。身近なサクラから葉を採取して、基部あたりを探してみれば、すぐに見つけられるはずだ。丸い突起のようなものがふたつ並んであるのがわかるが、これが蜜腺。ソメイヨシノの葉をいくつか観察すると、1個しかなかったり、左右の位置がずれていたり、中には4個あるものもあった。
一方、花にも蜜腺がある。ハチなどだけでなく、ヒヨドリやメジロなどの鳥類もこの蜜を目当てに花にやってくる。サクラのポリネーター(花粉媒介者)は、昆虫だけではなく、鳥もその役目を果たしている。
よく開花期のサクラの下に、散ったわけでもないのに花が落ちているひとがあるが、これは主にスズメの仕業。彼らはくちばしが短いので、ヒヨドリのように花の中にくちばしをのばして蜜を舐めることができない。そこで蜜のある部分だけついばんで、蜜を舐めては捨てることを繰り返しているからなのだ。
ソメイヨシノ・葉の基部にある蜜腺
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