<<前のページ 次のページ>>
山に咲くハスの花…
オオヤマレンゲ

モクレン科

Magnolia sieboldii subsp. japonica
…………………………………………………………………………………………………

 オオヤマレンゲは「大山蓮華(または大山蓮花)」と書き、大山は奈良県の大峰山のことで、蓮華は花をハスに例えたもの。本州関東地方以西〜九州の山地に生える落葉低木〜小高木で、5〜7月に径5〜10センチの純白の花を横向きまたはやや下向きに咲かせる。その清楚な花は、まさに山に生えるハスといった趣で、オオヤマレンゲの名前が似合っている。見かけることは少なく、さらに状態のいい花に遭遇できる確率も低い。これは同じモクレン科のホオノキでも同じで、私だけオオヤマレンゲとホオノキとの相性が悪いのかもしれないが、なかなかきれいな花にお目にかかれないのだ。しかもホオノキは花が高い位置にしかないから、ベストポジションで撮影できる機会も低い。撮影しやすい位置に咲いていると思ったら、花が終わりかけだったり。

 ちなみに花が上向きに咲くものはウケザキオオヤマレンゲ(Magnolia × watsoni)といい、オオヤマレンゲとホオノキの雑種だ。 
 写真は長野県・志賀高原で7月に見かけたオオヤマレンゲ。ほかにも花は咲いていたが、一番形がよくきれいなものを探して撮影した。純白の花が緑の中で目立っていた。




花の中に見える赤い部分は雄しべの葯。花にはいい香りがある。



  
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
植物記