砂地ですり鉢状の巣を見かける
アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫)
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アリジゴクが、ウスバカゲロウの幼虫ということはもちろん、すり鉢状の巣を作り、うっかり落ちたアリを捕まえてエサにしていることなど、改めて説明する必要もないだろう。アリジゴクの生態などについては、例えばこちらのサイトが詳しい。
ところで、広島の実家にも乾燥した砂地があって、環境が最適なのだろう。いつもアリジゴクが巣を作っている。子供の頃、巣からアリジゴクを掘り出して、何匹いるか一カ所に集めて数えたこともある。ただ、身体の造りをじっくりと観察することはなかった。
今年(2011年)の春、アリジゴクを拡大撮影してみようと思いたち、1匹掘り出してみたのだが、当然のことながら砂まみれ。これではきれいに撮れないと思い、軽く水で洗おうと、薄く張った水に入れた途端、動かなくなってしまった。ありゃ!アリジゴクって水ダメなのかな。指先でちょんちょん触ってみてもビクともしない。いや〜、悪いことしちゃったかな。仕方ないので、そのまま砂地にポイしちゃって(笑)、次の個体を掘り出したが、あとでポイしたアリジゴクを見ると、どこにも姿がなく、もしかすると仮死状態だっただけかもしれない。確かに土砂降りの雨でも降れば、巣は確実に冠水するはずだし。
さて今度は、やわらかい刷毛でそっとなでるようにしてアリジゴクの身体から砂を落とす。しかし、かなり鋭く拒否反応を示し、刷毛に向かって大アゴを広げて威嚇していた。しかし、もともとひたすら獲物を待つ生態にも関係するのだろうが、何もしなければじっとして動かないので、撮影はしやすかった。
紙の上に置いて、ベローズで拡大撮影してみたのが、下の写真。ちなみに撮影が終わるまで、ずっと大アゴを広げっぱなし。その鋭い大アゴの造りと比べて、目は小さく、以外とお茶目な風貌をしていた。所々、生えている毛にはどんな意味があるのだろうか。ところで、この大アゴって、実は中がストロー状になっていて、これでアリの身体に突き刺し、体液を吸い取るんだそうだ。結構、残酷だな〜。
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大アゴを目一杯に広げて威嚇するアリジゴクちゃん。ちなみに台紙ごと反対に向けても、威嚇姿勢に変わりはなかった。あの〜、威嚇する相手、後ろなんですけど…
すり鉢状のアリジゴクの巣(左)。アリジゴクがうねうねと砂地の上を這った跡。ちなみにアリジゴクは、後ろ向きにしか進めない(左)。
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