これは正しいか正しくないか。以前からたまにネット上で議論になっているそうです。私には、なんでこんな当たり前過ぎる話が議論になるのかよくわからないのですが、今日はこれについて考えてみたいと思います。

 さて先に結論をいうと、この答えは必ずしも正しくないと私は思います。「いくらがんばっても夢は叶わない」といっているわけではなく、「夢は叶うこともあれば叶わないこともある」といってるんです。
 それは現実の社会を見ればすぐにわかります。すべての人の夢がすべて叶っているわけではないですよね。AKBのメンバーになることを夢見る女の子が、いくら歌やダンスの練習に励んでも希望者全員が夢を叶えられるわけではありません。プロ野球選手を夢見る野球少年、Jリーガーに憧れるサッカー少年も同様です。ほとんどの人は夢を叶えられずに、どこかで現実を見て人生の方向転換をするしかないんです。冷たいように聞こえるかもしれませんが、これが世の中の現実です。

 夢に向かって努力している人から怒られそうですが、私は夢に向かって努力すること自体を否定しているわけではありません。なぜなら諦めずに努力し続けた結果、夢が叶った人も現実にはいるからです。ただ努力もしないのに夢が叶う「タナボタ」が期待できるほど世の中は甘くありませんし、夢が叶うか叶わないか、というのは本人の才能や努力だけでなく運も関係しますから、「夢は諦めなければ必ず叶う」と断言もできません。叶う側、叶わない側、どちらに運命のサイコロがころがるか。そんなことは神様にしかわかりません。その一方で「自分自身が諦めてしまったら、その時点で夢は終わり」といえるのも間違いないでしょう。どこまで努力を続けるかというのは本人が決めればいい話で、確かに「簡単に諦めるな」とはいいたいですが、一方でひたすら延々と努力を続けることばかりが、正しい人生の選択とも思いません。ま、ケースバイケースでしょうが、こういう難しい選択を決めるのも人生の試練のひとつです。

 仮に夢が叶わなくとも努力を続けた経験は、きっと別の意味で人生に役立つはずですから、すべてが無駄になるわけではありません。それに「どうせ夢は叶わない」とチャレンジしないままに終わる人生ほど、虚しいものはありません。夢を叶えるための努力をやるだけやってみて、どうしてもダメだと思ったら方向転換すればいいんです。その時、「夢が叶わなかった」と悲観するのではなく、むしろ新しい道の方が自分にとっては結果的にプラスかもしれない、と前向きに考えることですね。ひとつの方向、ひとつの価値観に凝り固まらず、楽観的に考えればいいと思います。

 自分のまわりの人たちを見れば、諦めず努力し続けたことで夢を叶えた人もいれば、そうじゃない人もいるでしょう。こうした実例を見れば、おのずと上記のような答えにしかならないはずです。それなのに正しいとも正しくないともいえない…みたいな「議論」になっちゃうのは、それを考えている人たちが二分法しか頭にないからですよ。常に白か黒か、正しいか正しくないか、あるかないか、AかBかという思考回路でしか物事を考えていないからです。世の中には、ある条件では白だが、別の条件では黒だとか、あるいは白でも黒でもなく「グラデーションがかかったグレー」ってこともあるでしょう。そういう可能性を一切考えないから、いつまでも答えを出せず「正しいか正しくないか」と議論になるんです。
 同様にひとつの言葉でくくられるものは、その中身までも同一であると、なぜか自動的に思い込む人もよくいますけど、これも同じ二分法思考回路が生み出す明らかな間違いです。この件に関しては、いずれ機会があれば具体例を出して説明したいと思います。
 
              
 

Nature
これって正しい?
雑記帳

第22話

夢は諦めなければ必ず叶う