かぐや姫は、5人の男性から求愛されたので、それぞれに珍しい宝の名前を挙げて、探して持って来た人との結婚を約束します。でも私なら、この話を聞いた時点で「脈なし」として諦めますね。その宝がどんなもので、どこにあるのかもわからないのに探そうとするなんて、あまりに無謀ですし、本当に5つの宝がすべて実在するのであれば、2人以上の男性が見つけて持ってくる可能性も考えられますよね。そうなったら、かぐや姫は対応に困り、約束を果たした男性たちは「自分こそ、かぐや姫と結婚する資格がある」と言い合いになって収拾がつかなくなると思われます。このことは逆にいえば「実在しない宝だから、持ってくる可能性はゼロ」ということを暗示しているんじゃないでしょうか。2人以上の男性が見つけることを想定していなかった可能性もありますが、こんな難題を思いつくことからすれば、かぐや姫は結構賢くて、当然、それもわかった上で、ありもしない宝が実在するかのようにウソを言ったと考える方が自然です。
 つまり、かぐや姫にはハナから結婚の意思はなく、無理難題を迫って諦めさせようとしているとしか思えません。本当に結婚する気があるのなら、入手は極めて困難かもしれないが、実在する宝をひとつだけ挙げて、「最初に持ってきた人と結婚する」というはずです。そうであれば、どんな結果でも問題は発生しません。

 かぐや姫は、すぐに諦めてくれると予想していたのにノコノコ探しに出かけた男たちを見て、本心では「あ〜あ、本当に行っちゃったわ! もともと結婚する気はなかったけど、そんなことも見抜けない人と結婚なんてあり得ないわよ」と思ったんじゃないですかねぇ。
 かぐや姫は、その後、月を見て泣くようになり、竹取の翁が理由を問うと「ほんの少しの間ということで月の世界からやって来た…」と、本音をポロリ。結婚して地球に骨を埋める気はさらさらなく、最初から短期滞在の予定だったことがモロバレしちゃいました。かぐや姫に翻弄された5人の男たちはともかく、わが娘のように大切に育てた竹取の翁は、かわいそうです。帰ることがわかっていたのなら、早い段階で伝えておけばよかったのに…。まったく「お騒がせ姫」は困ったもんですが、でも翁は、かぐや姫のお陰で裕福になって、しかも帝とも知り合いになれたわけですから、まあ、よしとしますかね(笑)。
 
              
 

Nature
うさおノート
雑記帳

第3話

かぐや姫考