File No.0080

大きな枝を落とさずに
伐採する方法




 菜園の縁には、そこそこの太さがある木が生えていて、かつては父が何年かおきに伐採していた。ところが、父が亡くなってから、しばらく手つかずだったため、いつの間にか大きく成長して菜園に影を作るし、下の公道にもはみ出してきた。今はまだ電動レシプロソーを使えば簡単に伐採できる程度の大きさだが、公道側に傾いて生えているため、根元で切れば、確実に道路に倒れ落ちてしまう。

 実はここの木々。厳密にいうと、うちが対処しなければならない理由はないのだが、うちが何もしなければ、いずれめんどうなことになりかねない。木はどうしても自然に成長し、ある程度の大きさまではなんとかなるにしても、大きくなり過ぎると、容易に伐採することもできなくなる。専門業者に依頼すれば、どんな大きさの木だろうと伐採は可能だろうが、当然費用がかかる。かといって木を完全になくせばいいかというと、それもよくない。木は根を張り、斜面が崩れないように防いでくれる利点も大きいからだ。こうした公道沿いの木は、折を見て伐採し、適度な大きさに抑えておくのが、木の利点も生かしつつ、お金もかからずベストといえよう。

 さてどうするか。少しずつ太い枝を切っていくしかないが、とにかく公道に落ちないようにしなければならない。手前側の枝はなんとかなるとしても、真上にのびた幹も公道側にのびた枝も切った後に落とさないように手前側に引き寄せるしかない。公道から切ることもできなくはないが、結構高い位置になるので高いハシゴも必要。また道路に一旦、枝を落とすとなると、複数人で作業し、作業現場の前後に人を配置して、一時的に通行車両に待ってもらうようなことも必要になる。町内会で作業するのならともかく、ひとりでは無理。

 そんなことを考えていたところ、ふとウィンチの存在を思い出した。そうか。ウィンチがあれば、伐採した結構重い枝でも落とさずに引き寄せられるのではないか。モノタロウで検索するとオリジナルブランドのパワーウィンチが予想以上に安かった(通常は約3600円だが、15%オフの日に買ったので、さらに安かった)ので、早速、購入して使ってみた。

 どうするかというと、まず付近の地面に可能な限り深く杭を打ち込み、紐かロープでウィンチのフックと固定する。続いて先端に鉤を付けた長い竹を用意して、伐採したい木の幹や枝にロープをまわす。これはちょっとコツが必要で、なかなかうまくいかないが、幹と枝が分かれている部分のように作業中にロープが外れたりしない箇所を選ぶようにしたい。

 ロープを回したら、末端をウィンチに取り付けて準備完了。本項で以前紹介した「レシプロソー高枝アダプター」を使用して、伐採したい枝を切るわけだが、切り落とさず、少し残した段階でやめるのがポイント。その状態でハンドルを左右に動かすとワイヤーが巻き取られ、少しずつだが伐採した枝を引き寄せられる。ウィンチなしでは、手で全体重をかけて引っ張ってもビクともしないこともよくあるので、そういう時にウィンチは役に立つ。少ない力で重い枝を動かせる。ある程度、安全圏まで引き寄せてから、残りの部分をレシプロソーで切断するようにすれば、より安全というわけよ。

 試験的にやってみたところ、結果は良好だった。杭が抜けないようにするとか、いろいろ注意すべき点も多く、この手の作業に慣れていない人にはお勧めしないが、うちのような条件下にある木を伐採したい時は有効な方法といえそうだ。





菜園の縁に生えている木を伐採する。夏は午後になると、この木が菜園に影を作るので以前から切りたいと思っていた。とりあえず真上にのびる幹を切るか。しかし菜園の縁に立っても幹には手が届かないので、レシプロソー高枝アダプターを利用する。杭を打ち込み、ロープをかけてウィンチをセット。レシプロソーで幹に切れ込みを入れて左側に倒したところ。


菜園の縁の状況。手前側に生えている木は問題なく普通に伐採できたが、この図のように公道側にはみ出すように成長している木を伐採するには工夫が必要。公道の交通量は多くはないが、それでも車や人が真下に来た時に枝を落とすと危険。細心の注意をしながら伐採することにした。





横から見たところ。ウィンチにはワイヤーがあって、それをのばした状態で木にまわしたロープと結ぶ。ハンドルを左右に動かすと、ワイヤーが巻き取られることでロープを引っ張り、伐採した枝を引き寄せられる。実際にやってみるまでは不安もあったが、やってみると想定通り引き寄せることに成功。



引き寄せた枝。この写真で見ると、大した枝ではないように見えるが、ひとりでは持ち上げられないほどの重さがあった。これを落とさずに引き寄せられるのはウィンチの大きなメリットだ。

























 

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