File No.0079

イボ竹と角材で作る
防鳥ネットハウス




 果樹の周囲にネットを張れば鳥害を防げるが、ハウス状にするためには、その骨格となるものを用意する必要がある。うちには品種が異なるアンズの木が2本あって、毎年おいしい実をつけるが、当然、熟せば鳥に食べられてしまう。ひとつひとつの実に袋を被せる方法もあるが、数が多いと大変。しかもアンズの実は柄が短いので、ちょっと無理でもしようものなら、ポロッと落ちてしまいそうだ。

 そこで以前にもイボ竹(緑色をした農業や園芸用の樹脂被膜鉄管製支柱。つるなどがひっかかりやすいように表面にイボ状の凹凸がつけられている)をハウス状に組んで、全体を防獣ネットで覆っていた。防鳥効果は高かったが、ずっと設置したままにしたところ、やがて葉に病気が発生した。ネットとはいえ、わずかに風通しが悪くなることが原因ではないか。そう思ってネットを外すと、病気は見られなくなった。

 しかも支柱は2本のイボ竹を市販の継ぎ手材で継いで高くしたが、差し込み寸法が短いために、やがて「くの字」状になったりして、あまりよくない。そこで今年はすべて見直し、ネットは10メートル四方の防鳥用の細かいものを上から全体にかけて下で固定する方法に変えた。

 うちで主に使っているイボ竹はモノタロウで50本単位で売っている径16ミリのものだが、実は内径16ミリの塩ビパイプ(積水化学工業のエスロンVPWパイプ16など)がその継ぎ手材として最適なのだ。それに気づいたので、最近は市販の継ぎ手材ではなく塩ビパイプを使うことが増えた。市販の継ぎ手材も悪くはないが、長い継ぎには向いていない。

 アマゾンでは長さ1mで販売されている内径16ミリの塩ビパイプを10センチとか15センチくらいで切断し、イボ竹末端のキャップをプライヤーなどで外す。かなり強力に溶着してあってなかなか外れない時はカッターで削り取るが、あっさり外れることもある。イボ竹表面の樹脂被膜15ミリ分くらいをカッターで削った上で塩ビパイプの半分ほどまでイボ竹を差し込み、反対側からも同様の処理をした延長分のイボ竹を差し込めばいい。寸法的にちょうどいいので、差し込むだけでズレたりはしない。こうして延長したイボ竹を果樹の周囲に立てて支柱とする。

 一方、梁となるイボ竹と支柱のイボ竹をどう接続するかだが、私は角材を利用している。写真のような部材を角材で作り、イボ竹を通す内径17ミリの穴をボアビットで開ける。側面にはそのイボ竹を固定するための小さな穴も開けておく。設置時にイボ竹を通したら、この穴から木ネジをねじ込めば外れることはない。 

 この部材を使って支柱と梁を接続する。今回は単純な箱状ではなく、南側の天井側梁を長くしてアンズの木からはみ出すような構造にしたが、こういう変形にも対応できる。



アンズの木を覆うように設置した防鳥ネットハウス。塩ビパイプ(赤矢印)で継いだイボ竹を使用。ネット末端はレンガを置いて固定した。収穫のために中に入れるようにしておく必要があるので、北側は角材も利用。ハウス内に入るときは角材とレンガを外す。アンズは食べごろになると枝から落ちるので、下にはわかりやすいように防獣用ネットを敷いておいた。落ちていたら、ハウスに入って拾う。


イボ竹のキャップを外したら、樹脂被膜をカッターで削る(左)。長さ15センチに切った塩ビパイプに2本のイボ竹を差し込んで延長する。強度はともかく3メートル以上のイボ竹も簡単に作れる。市販の継ぎ手材と異なり、くの字状になることもない(右)。



3センチ×4センチの角材で自作した部材。イボ竹を通す穴は内径17ミリ。径16ミリのイボ竹だからといって内径16ミリの穴を開けてもすんなり通ってくれない。



防腐塗料を塗った上でイボ竹を通し、側面に開けておいた3ミリほどの穴に木ネジをねじ込めば、しっかり固定できる。イボ竹内の鉄管は薄いので、簡単に貫通する。


イボ竹用の穴を互い違いに開けておけば、3方向のイボ竹でも接続が可能だ。




■差し込んだイボ竹を塩ビパイプから外す方法

 継ぎ手の塩ビパイプにイボ竹を差し込むのは容易だが、外そうとしても外れないことも多い。そんな時は塩ビパイプの縁に当てるように角材などを添えて金槌で叩けば外れるが、コツがいる。それでも外れない時は、長さ30センチほどの角材の真ん中に内径17ミリの穴を開けた専用具を作って使う。この穴にイボ竹を通してから金槌で専用具を介して繰り返し叩けば外れる。差し込み寸法を変更したい時も有効だ。






■杭にイボ竹を接続する方法(オマケ)


別の防獣ハウスでは、杭にイボ竹をカラーワイヤーで固定していたが、これもあまりよくなかった。いくら強くワイヤーを締め付けても、やがて緩んでしまう。そこで今年。これも見直した。上写真のような部材をやはり角材で作り、防腐塗料を塗った上で杭に木ネジで固定した。この方法なら、かなりしっかり杭とイボ竹を固定できる。角材の4ヶ所に木ネジ用の穴を開け、イボ竹用の半円状の溝を付ける。この加工は、角材を切り出したあとに2つの角材を合わせてクランプで固定した上で、その境にボアビットで穴を開ければ、半円状の溝を作れる。






■支柱は角材にする方法も(オマケ)


家の前にある防獣・防鳥ネットハウス。こちらは打ち込んだ杭に角材を添えて固定。角材上部にはイボ竹を通す穴を開けておいて、イボ竹で梁とする。以前紹介した「台風リスク回避機能付き防虫ネットハウス」と同じだ。



























 

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