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泥火山 秋田県鹿角市・八幡平

撮影年月日:2002年10月9日

 泥火山とは、元々は火山ガス等により地表に噴出した泥が、円錐状になる現象を指す用語だったが、その後、噴出物が円錐状になるかどうかは、噴出物の物性次第であることから、これが条件とはみなされなくなったらしい。しかも必ずしも火山活動と関係があるわけでもないという。「でいかざん」と読むが、「どろかざん」でも間違いではないそうだ(以上の出典※)。

 泥火山を目にできる場所は、日本でも各地に知られ、私が初めて見たのは八幡平の大沼近く。大沼から八幡平山頂に続く登山道に入って2、3分も歩けば、泥火山地帯に出る。そこにはマッドポットと呼ばれる噴出口があり、地下は壺状になっており、大きいものは直径4メートルで深さ1メートルにもなるという。その開いた口からはポコポコと水蒸気が噴出している。泥の温度は80℃もあり、熱い泥片が飛んでくることもあるので要注意。

 また北海道釧路市・阿寒湖畔のボッケと呼ばれる場所も泥火山である。阿寒湖温泉からボッケ遊歩道をたどると、その末端付近にあり、ボッケとはアイヌ語で「煮え立つ」意。ここの泥火山は、円錐状に堆積しておらず、噴出口が点々と開いているだけだった。ほかに北海道新冠町の新冠泥火山、新潟県十日町市の蒲生泥火山などが知られるが、前者は私有地にあるため遠望しかできない。

 世界には直径数キロに及ぶ泥火山もあるそうだが、日本のそれは多くが数十センチ規模である。


※ 浅田美穂:「泥火山」定義,概念,成因,および最近の研究動向,地質学雑誌126巻1号,
3-16(2020)





八幡平の泥火山。高い温度の地熱と地下水が出合うことで生じ、ここの泥火山は円錐状に堆積して、その中心に噴出口が開いていた。あたりに硫黄臭と白い水蒸気が漂い、ポコポコという音も…。



同じく八幡平で撮影した別の泥火山。こちらは上写真のものよりも堆積物が顕著ではないが、堆積物が崩れて火口のようになり、中に噴出口が5つもあった。



阿寒湖畔のボッケ。八幡平のような円錐状堆積物は見当たらなかったが、多くの噴出口が確認できる。



その現地解説板。




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