山で見かけた変わったもの5
~雪崩誘導堤~ 新潟県糸魚川市・権現岳
撮影年月日:2009年10月15日+2016年10月7日
新潟県糸魚川市の権現岳に行った時に中腹の林道終点で大きなコンクリート構造物が現れた(位置リンク)。山にはコンクリート造りの砂防ダムがよくあるけど、ダムのように堰き止める構造をしておらず、砂防ダムではないのは明らか。
林道入口や現地には、解説板が設置してあり、それによると雪崩誘導堤と呼ばれる施設らしい。昭和61年1月26日午後11時頃に権現岳の中腹で発生した雪崩が時速200キロの猛スピードで山麓の柵口(ませぐち)集落を襲い、11世帯13名が亡くなられた。その対策として施工され、集落を守るために雪崩の向きを変える目的があるという。ほかにも複数の雪崩対策構造物が周辺に設置されているとのことだ。
ちなみに昭和22年5月には「柵口地すべり」と呼ばれる、大きな地すべりも発生しており、権現岳の過酷な自然環境が窺い知れる。その規模は幅1.5キロ、長さ2キロに及ぶものだったというから、実に恐ろしい。また誘導堤のすぐ上には、柵口万年雪と呼ばれる大きな雪の溜まり場があり、年によっては夏でも残っているらしいが、私が2度行ったときは、どちらも秋だったので見ることができなかった。
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権現岳の雪崩被害を受けて設置された雪崩誘導堤。車と比べれば、結構大きな構造物とわかる。撮影2009年。

雪崩誘導堤は山麓の柵口集落よりも南寄りに向けられていた。撮影2016年。

雪崩誘導堤から権現岳を見上げる。これほど急峻な岩壁であれば、雪崩が発生するのも当然か。上部に窪んだところが複数あるが、繰り返し発生する雪崩が岩肌を削ってできた雪崩溝だという。

現地に設置されている解説板。撮影2016年。

柵口集落の林道入口に設置されている解説板。糸魚川ユネスコ世界ジオパークに認定されたのに伴って新しくなった。撮影2016年。

ついでに掲載。2009年当時に林道入口に設置されていた旧・解説板。
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