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ガスにけむる山 山梨県南アルプス市・櫛形山

撮影年月日:2003年7月18日

 「ガス」とは霧のことだが、昔から山の世界では「霧」とはいわずに「ガス」ということが多い。低気圧の影響を受けると、雨は降ってなくても山ではよくガスがかかる。この時、山麓から見ると、山には雲がかかっている。つまりガスとは雲でもある。

 空気中には水蒸気が含まれるが、水蒸気として維持できる量は気温によって変わってくる。例えば気温30℃の時は1㎥あたり約30gまで水蒸気を含むことができ、湿度でいうと100%になるが、気温20℃に下がると1㎥あたり約17g、さらに10℃に下がると1㎥あたり約9gしか水蒸気を含むことができない。この限界値を飽和水蒸気量という。気温が下がって空気中に含むことができる水蒸気の量も減れば、余った水蒸気は微細な水滴となって雲の元になる。つまりガスとは、余った水蒸気が姿を変えたものであり、水蒸気から水滴に変わる量が増えると、雨になるわけだ。

 ガスは、山独特の風情を演出してくれる存在でもある。ただあまりに濃いと道迷いの原因にもなり得るので、そんな時はガスが切れるのを待った方がよいだろう。



南アルプス前衛の櫛形山。コメツガにサルオガセが垂れさがるような山なので、ガスは深山幽谷の風情を作り出すのにピッタリ。むしろ快晴じゃない方が、味わいある風景が撮れる

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静岡県富士宮市・長者ヶ岳の稜線もガスにけむっていた。撮影は1997年4月。



樽前山もガスの中。そのため風景の記憶はほとんどない。1995年8月



午前中は晴れていたのに月山山頂から下山する頃はこの通り。1993年6月



蔵王連峰の刈田岳。1992年8月



会津駒ケ岳。天気に恵まれたが、一時的にガスった。雪田の中だと、360度周囲は真っ白。1995年6月



至仏山のオヤマ沢田代。1日中ずっとこんな感じだった。1992年10月



乗鞍岳・剣ヶ峰。天気はよかったが、下山中一時的にガスった。2001年7月


中央アルプス・木曽駒ケ岳山頂。1992年8月



丹沢山系・大山。2000年9月



比婆山もガスの中。ずっとこんな感じで、ゴールデンウィーク中にも関わらず、ほかの登山者は皆無だった。1993年5月



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