Nature
山岳記
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ボッカさん 群馬県片品村・尾瀬ヶ原

撮影年月日:2010年7月20日

 その昔、尾瀬の物資輸送はもっぱら馬だったそうだが、昭和40年代からヘリコプターに交代する。今でもバリバリと音を立てて荷物を運ぶヘリコプターを目にする機会は多いが、その一方でボッカさんも健在だ。ボッカとは「歩荷」と書き、食料などの荷物を積み上げた背負子を背負って、黙々と山小屋へ運ぶ人のこと。荷物は、多いときで百キロ程度になるというから、かなりの重労働だ。時々、腰を下ろして休憩されているところを見かけるが、腰を下ろすのでさえ大変そうである。すごい体力だなぁ、と感心しきりだ。
 ボッカさんの進行を邪魔しないのも尾瀬マナーのひとつ。まれにボッカさんを待たせて、平気で記念写真を撮っている人も見かけるが、これは配慮に欠ける。


見ているだけで肩が痛くなりそうだが、ボッカさんが木道を歩く姿は尾瀬らしい光景である。

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