四国だけでなく西日本の山地に分布する
シコクママコナ
ハマウツボ科
Melampyrum laxum
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ハマウツボ科ママコナ属の半寄生1年草。従来のクロンキスト体系ではゴマノハグサ科とされてきたが、最新のAPG体系ではハマウツボ科とされる。名前に「シコク」と付くので四国にしか分布しないように思われそうだが、本州中部地方～中国地方東部、四国、九州に広く分布する。日本固有種で山地の林内などに生え、高さ20～50センチになる。葉は広卵形または広披針形。苞葉は卵形で鈍頭または円頭。縁の基部に数個の刺状歯牙があるが、全縁のこともある。
8～9月。上部の葉腋から紅紫色の花を出し、4～5センチの花序を作る。花冠は紅紫色で内部に黄斑がある。
愛知県豊田市と設楽町の境にある天狗棚に咲くシコクママコナ。
花序。花冠内部にはふたつの目立つ黄斑があり、株によっては花喉の両側にも黄斑が出るものもあるようだが、この株では目立たなかった（左）。あまりいい写真ではないが、苞葉縁の歯牙（赤矢印）が写っているので載せておいた。歯牙といっても、このように刺状になっている（右）。どちらも天狗棚で撮影。
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長野県南相木村の御座山（おぐらやま）で見かけたものは、紅紫色が薄くて、一見して別種かと思った。黄花をつけるタカネママコナという種類もあるが、この株の場合は花冠上部に紅紫色が少し残っているので、やはりシコクママコナでいいと思う。ただ、苞葉縁には葉牙は見あたらない。 |
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