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盛夏の栂池自然園でお馴染みの花
オタカラコウ
キク科
Ligularia fischeri
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 キク科メタカラコウ属の多年草。福島県以西の本州、四国、九州の山地帯~亜高山帯の谷川沿いや湿地・湿原などに生える。国外では中国や朝鮮半島、シベリア東部、ヒマラヤにも広く分布し、基準標本の産地はシベリア。ちなみに多くの図鑑では北限を福島県としているが、少し古い図鑑では岩手県としているものもある。確かに「いわてレッドデータブックWeb版」にも記載があるが、カテゴリーは「情報不足」としている。過去には一関市に分布していたようだが、現状は不明のようだ。そんなこともあって「福島県以西」説が採用されているのかもしれない。北東北3県では、本種に替わってトウゲブキが多い。

 高さ1~2メートルになり、根生葉は長い柄をもち長さ30センチの腎円形で、縁には鋸歯がある。7~10月に総状花序を出し、直径4センチほどの頭花5~10個程度を下から上へ咲かせる。

 よく似たメタカラコウは、根生葉がほこ形で先が尖るが、本種のそれはフキの葉に似て基部は尖らず、先はごく短く尖るのみ。また舌状花はメタカラコウが1~3個しかないのに対して本種は5~9個もあるので、区別は容易。

 本種を見るのなら北アルプスの栂池自然園がお勧め。7月下旬~8月中旬の園内は、本種が見事に咲き誇っている。




黄色い舌状花が目立つ。筒状花の花冠は5裂する。栂池自然園で。



乗鞍高原の三本滝で見かけたオタカラコウの群生。渓流沿いの斜面に群れて咲いていた。



  
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植物記