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長野県・戸隠高原で撮影したギョウジャニンニク。ほか尾瀬でもよく見かける

ニンニク臭がある山菜
ギョウジャニンニク

ユリ科
Allium victorialis 
var. platyphyllum
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 ユリ科ネギ属の多年草で、北海道と本州近畿地方以北の山地帯から亜高山帯に分布する。全草に強いニンニク臭があり、昔は山岳修験道の行者が修行時の食料として利用したともいわれ、名前はそれに因む。
 地下には長さ約6ミリ程度の鱗茎があり、葉は長さ20〜30センチの長楕円形。6〜7月に高さ50〜70センチの花茎をのばし、淡黄白色の花を散房状に多数つける。
 自生地は国立公園などの採集禁止エリア内であることが多いが、味も香りもよく、しかも生育に5年以上の時間がかかることから珍重され高値で取引されることもあって大量盗掘される事例もあるようだ。ただ近年は栽培品が販売され、ニラと交配させた品種も作出されている。


  
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