<<前のページ 次のページ>>
統一されていないのでややこしい
右巻き・左巻き

…………………………………………………………………………………………………

 植物のつるの巻き方には、右巻きと左巻きがある。時計回りなら右巻き、反時計回りなら左巻きのように思えるが、つるが巻き付く支柱を上から見たときと下から見たときでは巻き方は逆になる。実は呼び方が統一されていないために長い間、混乱がある。昔は支柱を上から見下ろした時に右向きに巻くものを右巻きということが多かったようだが、次第に支柱の側面を見たとき左から右に巻いていくものを右巻きと呼ぶように変わりつつある。しかし、それでもまだ完全に統一はされていない。従って「右巻き」という時はそのどちらの呼び方か説明を加えなければならないわけだ。前項のフジでも触れたように昔の図鑑では右巻きと解説されていたのに、新しい図鑑では左巻きになっていたりする。そんなウソのようなことが現実に見られるのである。

 支柱を上から見下ろすのなら、Aは時計回りで右向きに巻くので「右巻き」。Bは反時計回りで左向きに巻くので「左巻き」となるが、側面から見るのであればAは右から左につるが巻いていくので「左巻き」。Bは左から右につるが巻いていくので「右巻き」となる。最近は後者の側面から見る(下から見たでも同じ)のを基準にすることが増えているが、どちらにしてもややこしい。














  
 CONTENTS 
 
   
 

Nature
植物記