| 安保法案に関して考えたこと/2015年9月9日
安保法案の反対デモがまだ行われているようだ。そうやって意見を主張すること自体はまったく否定しないが、私は極めて冷めた目で見させてもらっている。申し訳ないが、いくらデモしようと状況が覆ることは100%ないだろう。
デモを主催するSEALDsとかいう学生団体の中心メンバーの一人にインタビューしたネット記事も読んだ。初めてその名前を聞いた頃、「自由と民主主義のための学生緊急行動」というご立派な名前から、まじめなインテリ系の学生たちが声を上げているのだろうと勝手に想像していた。しかし、記事を読んだら「うわっ、なんじゃこりゃ」という代物だった。真剣に議論する気にもならない低レベル。まあ、そんなもんだろう。彼らのデモに参加していた人の意見に次のようなものがあった。「(目の前のデモを見て)こんなに反対する人がいるのに安保法案を通そうとするなんて…」。う〜ん、いくらなんでもアホ過ぎる。それってPC画面に表示された大きさを比較するものが写っていない商品のネット画像を見て、「そんなに小さいのか」と思う人と同じくらいの超絶爆笑レベル。
橋下さんの以下ツイートが、左派系メディアによると「物議を醸している」らしいが、まさに正論であって、そんなことを書くヒマがあるのなら、その前に真っ正面から論破してみよといいたいね。特に赤字にした部分は、大賛成だ。
デモは否定しない。国民の政治活動として尊重されるのは当然。政治家も国民の政治的意思として十分耳を傾けなければならない。ただしデモで国家の意思が決定されるのは絶対にダメだ。しかも今回の国会前の安保反対のデモ。たったあれだけの人数で国家の意思が決まるなんて民主主義の否定だ。
日本の有権者数は1億人。国会前のデモはそのうちの何パーセントなんだ?ほぼ数字にならないくらいだろう。こんな人数のデモで国家の意思が決定されるなら、サザンのコンサートで意思決定する方がよほど民主主義だ。
|
先日の記事でも触れたが、世間一般の人たちは、基本的に単純なので「大多数の意見は正しい」「世論は正しい」「民の声は正しい」「メディアの情報は正しい」という前提に立っている。そもそもそこが大間違い。大多数の意見が正しいこともあるが、記事でも指摘したように間違っていることも実は多いんだよ。メディアの記事も実は玉石混淆。だから書き手の記者によって、正反対の内容ということもよくある。世間一般の人は、最初に目にした記事の内容をひとつ覚えして最後までそれに引っ張られたり、あるいは自分が信じたい内容の方に流されやすい…といった傾向が見受けられる。
クイズ番組でこういうのってあるだろ。「この問題の一般正解率は○%」。難しい内容であれば、当然、正解率は下がる。これって学術的なことやクイズばかりでなく、時事問題でも共通している。つまり、時事問題のすべてを一般人が正しい答えを出せるわけじゃない。正解率20%なら、残り8割の人は間違った答えを出していることになる。だから「大多数の意見は正しい」という認識は、必ずしも正しくない。
大戦中、日本の国民は、そう思い込まされた部分もあったにせよ、みんな大本営発表は正しいものと信じていた。「日本は神の国だから負けることはない」と思い込んでいた。それが当時の世論だったわけだ。で、結局、それは正しかったか?
昭和30〜40年代に繰り返された安保闘争の時も、アメリカと安全保障条約を結べば日本はアメリカの戦争に巻き込まれると世論は猛反対した。で、結局、日本は一度でも戦争に巻き込まれたか?
当時、学生で安保闘争に参加していたという、ジャーナリストの田原総一朗氏が、ネット記事で次のような告白をしていた。「我々は、日米安全保障条約の中身がどんなものかという検証すらもせずに、ただ感情的に反対していた」と。昔も今も学生のレベルは似たようなものらしい。まったく進歩していない。
日本が戦後70年、平和だったのは、日米安全保障条約によるところが大きいと私は考える。九条信奉者の中には、その理由として「憲法九条があったからだ」というトンチンカンなことをいう人がよくいる。まるで「憲法九条の威光に外国が恐れをなした」といわんばかりだが、その国の法律、たとえ憲法であろうと、その力が及ぶのは国内だけである。日本を侵略しようと考える国にとっては憲法九条は何の意味もない。条件さえ整えば、憲法九条があろうとなかろうと平気で侵略してくるだろう。
中国が、南沙諸島でああいうことをやり始めたのは、おそらく1990年代にアメリカ軍がフィリピンから撤退したことも背景としては大きいと思うね。沖縄を見ればわかるようにアメリカ軍にもいろいろな問題があることは私も認識している。しかし、大きな視点で見た時、日本の経済発展のためにも安全保障のためにも日米安保という選択は間違いではなかったと考えている。理想的な状態とは思わないが、世の中に理想的な選択肢というのはほとんど存在しない。現実的な選択肢の中では、最も妥当と考える。これは、現在の安保法案についても同じだ。
ひとつには、日本の安保法案に対する諸外国の反応を見れば一目瞭然である。マスコミは、この点について、なぜかわかりやすく報道していない(安保法案に反対しているメディアが絶対に触れたくないのは、ある意味当然か・笑)が、次の通りである。
日本の安保法案の趣旨を理解し、それに賛成している国
アメリカ(まあ、当然だろうが)
イギリス
ドイツ
カナダ
オーストラリア
ニュージーランド
インド
シンガポール
フィリピン
ベトナム
マレーシア
カンボジア
ミャンマー
タイ
インドネシア
コロンビア
ブラジル…等
日本の安保法案に反対している国
中国
韓国
この状況、特に中韓だけが反対している事実を考えれば、もう答えは出たに等しい。先々月、NHKのニュースでミャンマーのテインセイン大統領が、日本の安保法案について「よく承知しており、歓迎したい」と述べられたことを報道していた。こういう報道に対して、安保法案に反対している人たちはどう思ってるんだろうね。ミャンマーといえば、大戦中、日本に統治されたこともあるのに日本の安保法案に賛成しているのである。マスコミや民主党がいう「戦争法案」であれば、このような好意的な反応には絶対にならないはずだ。
|