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小沢幹事長・植民地支配謝罪について/2009年12月14日

 民主党の小沢幹事長は、韓国における講演で、過去の日本による植民地支配を謝罪したという。ネット上では、批判の嵐だが、私も同意見である。もう、いいかげんやめよう。キリがない。戦後60年以上もたって、まだ謝り続けているなんて滑稽だよ。中国といい韓国といい、彼らは自分たちこそ最も優秀な民族だと思っている。その優秀であるはずの自分たちが日本の支配下に置かれた歴史的事実に、言葉にできないほどの民族的コンプレックスをもっていて、機会がある度にその鬱屈した心情を少しでも解消しようと「謝罪せよ」と口にしているに過ぎない。小沢のような愚かな政治家やマスコミが、バカ正直に安易に繰り返し反省・謝罪するから習慣化してしまっている。

 日本が韓国を支配したことを「植民地」とよくいわれるが、正確には「併合」である。日本の国の一部にしたのだから、インドを植民地にしていたイギリスとは違う。だから帝国大学も作ったし、社会インフラも積極的に整備したのだ。また韓国から「賠償」という言葉も聞かれるが、これは戦後に締結された日韓基本条約で、すでに解決済みである。この条約に基づき、日本政府は韓国に莫大な有償・無償の援助をしている。戦後韓国の驚異的な経済成長を「漢江の奇跡」と呼んでいるが、これは日本から莫大な援助を得てなしえた部分もあり、「奇跡」とまで呼んでいいのか疑問符がつくような話である。ちなみに某重工業メーカーの技術者だった父は、私が小学生の頃、韓国・国営企業の大きなプロジェクトの仕事をしていたが、これは日本政府が日韓基本条約に基づいて資金を出した事業だったと聞いている。

 日本は、これからも謝罪すべきと思っているみなさん。よく考えよう。オランダは、インドネシアに謝罪し続けているだろうか。イギリスは、インドに謝罪し続けているだろうか。あるいは、世界中にたくさんある、もとは植民地だった国々に対して、宗主国は、すべて謝罪し続けているのだろうか。日本だけが、中国と韓国だけに謝り続けていることが世界的に見ておかしいことに、いい加減気づこう。日本以外の支配していた国々も、それぞれの植民地で相当ひどいことをしているんだよ。支配されていた側は支配していた側に反発するのは当たり前の話であり、どこも同じ構図があるってことだ。

 日本が、戦争中、中国で侵略まがいの行為を行ったことがいいことだとは思わない。しかし、国際的なルールも未熟で人権意識すら希薄だった過去の世界史の中では、ごく当たり前に同じことが繰り返されてきた。日本が中国や韓国を支配していたのも、そのひとつに過ぎない。日本は、今も中国や韓国を支配しているわけではないが、翻って、ほかの国はどうだろうか。ハワイはもともと独立国だったが、アメリカに取り込まれたままである。チベットは中国に侵略されたままである。同じような例は、ほかにいくらでもある。それが、世界の歴史であり、今も変わらない。

 同じことは、日本国内でもいえる。沖縄は、江戸時代から薩摩藩の支配下にあったが明治時代まで琉球王国という国であり、北海道には松前藩が置かれるまで国と呼べるものはなかったが、それでもアイヌの人々が暮らしていた。さらに時代を遡れば、大和朝廷の力が全国に及ぶ以前、東北や九州には、それぞれ別の国があったわけだ。それが、今は日本というひとつの国になっている。あたかも時間に左右されない「侵略不可の絶対的な民族と国土の枠組み」みたいなものがあって、それを越えて他国が支配することが絶対悪であるかのような認識は間違いだということだ。

 日本人は国際比較すれば優秀だと思うが、その一方で自分があまり感心のない事柄には、おそろしく単細胞で、表面的な状況しか見ないし、深く考えもしない(世界中どこも同じようなものだろうが)。しかも日本という国は、歴史的に見ても気候や食糧環境だけでなく政治環境も比較的良好で、中国のように国ができては消えることを繰り返すこともなく、割と安定していたこともあってか、日本人は悪事や自己主張をしなくてもそこそこ生きていくことができた。そこから心理的時間的な余裕が生じて、武士道のような高い理念や誠実で正直な国民性も生んだ。これは日本人の長所でもあるが、このふたつの特徴がいかんなく発揮されると、自分があまり知識がなくて深く知らないことでも事実をよく確認もせずに「とりあえず謝っておこう」という姿勢につながるものと思われる。

 だが、中国や韓国に繰り返し謝罪すべきという人は、歴史を俯瞰し、さまざまな視点から検証する姿勢に欠け、実は中国や韓国の実態だけでなく歴史上の事実も含めて何もわかってはおらず、単に正直だけが取り柄のおめでたい人といっても過言ではない。こういう人たちのことをわかりやすく表現すれば「バカ正直」という言葉にしかならない。さらにいえば頭の中に「一般民衆」対「権力」という内向きの単純構図しかなく、過去に権力がやらかした愚かな行為を自国民である自分が、中国や韓国に対して公平・冷静に謝罪していることに自己満足しているに過ぎないのである。

 数年前のことだが、オーストラリアのハワード首相(当時)が、中国の反日運動に対して「いつまでも謝罪を要求するのは建設的ではない」という日本擁護の発言をしている。ハワード元首相は、現首相と違い親日家だったから、すさまじい反日運動を見かねて援護射撃をしてくれたのだろう。私は、ありがたい発言として印象に残っている。だが、これは自分たちの立場も少しは念頭に置いているのかもしれない。オーストラリアは、先住民のいた土地にあとから入ってきて国を作ったわけだが、アボリジニに対して「勝手に土地を奪って申し訳ない」と謝罪し続けているはずもないからである。




 
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