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個性的な登山口トイレ 大分県豊後高田市・中山仙境登山口

撮影年月日:2014年11月30日

 昔に比べると登山口にきれいな公衆トイレが整備されることが増えたが、当然、数が増えれば中には、ほかではあまり見られない個性的なトイレも出てくる。今回はそんな希少トイレを集めてみた。ただ現地状況は撮影時から変わっている可能性もあり、現在も同じトイレがあるか、あっても利用可否については不明だ。

 たまに遭遇するのが専用トイレを新設するのではなく、近くの公共施設トイレと併用するタイプの登山口トイレ。私が見たのは消防団詰所や美術館等のそれを登山者の利用可としていた。後者の場合、開館前の早朝でも使えるのか気になるが、美術館とは別の入口があって閉館中でもトイレは24時間利用できるように配慮されていた。別々に作るよりも建設費用を節約できるし、清掃管理上も効率がいいはず。しかも登山者としても管理された清潔なトイレを使えるメリットは大きい。ほかに駐車場とトイレが登山者利用可となっている集会場やコミュニティセンターが、四国では何ヶ所かあった(今回は未掲載)。こうした行政の配慮は大変ありがたいので、マナーよく利用したいものである。

 またトイレの構造自体が変わっているものもあり、写真のように巨大なソーラーパネルがあるものや噴火を念頭に置いているのか、トイレ自体がシェルターの下に設置してあるもの、デザイン的に凝ったものなどもあった。

 最後に掲載したのは、トイレ自体は普通だが、設置場所が実に変わっていた。私は見た時に「え!? こんな場所に公衆トイレを設置するの??」 とビックリしたほど。詳しくは以下の写真をご覧のほど。


関連情報→本サイト山岳記「山のトイレ」「山の携帯トイレ」「山のチップ制トイレ





●併用トイレ その1[消防団詰所]


大分県豊後高田市の中山仙境登山口近くにある消防団詰所。



詰所入り口の左側に「トイレ」の案内があり、裏手に回る。



詰所裏手にあるトイレ。右側が個室。現在の状況は不明だが、取材した2014年時点では登山者の利用可だった。新しくはないが、普通に使えそうだった。



●併用トイレ その2[美術館]


新潟県胎内市・櫛形山脈の胎内観音コース登山口にある胎内市美術館。周囲には、ほかにもクアハウスたいないや黒川郷土文化伝習館、道の駅胎内などの諸施設があって、広い駐車場の一角から登山道がのびているので、美術館トイレの併用も可能というわけ。以前はお土産屋の一階が古い公衆トイレだったが、取り壊されて美術館併用に変わっていた。撮影2016年。



その向かって左側にトイレ入り口がある。



中に入るとこんな感じ。閉館中は奥の通路シャッターが閉められ、美術館の開館時間とは無関係にトイレが利用できる。もちろんトイレは掃除が行き届いてきれいだった。



●ログハウス風トイレ その1


北海道大空町。藻琴山・東藻琴登山口にある銀嶺荘裏手にあるバイオトイレ。内部は次項トイレとほぼ同じ。撮影2013年。



●ログハウス風トイレ その2[巨大ソーラーパネル付]


北海道新得町。大雪山系・トムラウシ短縮登山口のバイオトイレ。前項と同じタイプのログハウス風で、こちらは2連でバイオトイレの撹拌機を動かす電源にするためのソーラーパネルが併設されていた。撮影2013年。



そのバイオトイレ内部。



●プレハブトイレ


登山口ではないが、北海道根室市の湿原もある落石岬入口にあったバイオトイレ。こちらはプレハブ状の外観だった。風が強い場所なのでワイヤーで固定されていた。撮影2013年。



同バイオトイレ内部。



●タンクトイレ


長野県山ノ内町・志賀高原の坊寺山登山口にあたる旧・石ノ湯付近。駐車場に設置されたタンクのような金属製トイレ。撮影2008年。



●シェルター?トイレ


静岡県御殿場市・富士山の御殿場口にあるトイレ。富士山登山口のトイレすべてがそういうわけではないが、このトイレはシェルター状のつくりになっていた。万一、富士山が噴火した時にはシェルター代わりになる、という意図だろうか。撮影は2012年。



同トイレ内部。再生処理水循環式水洗。



●ピカピカトイレ


兵庫県豊岡市・阿瀬渓谷入り口のトイレ。ステンレス製ピカピカ外観のトイレ。同じタイプのトイレはほかでも時々ある。撮影2011年。



同トイレ内部も床以外すべて金属製でピカピカ。汚れにくいので掃除はしやすいかも。



●倉庫トイレ


新潟県村上市・奥三面ダムのトイレ。ダム管理事務所の倉庫と思われるが、一番手前の扉を開けると中にトイレがある。普通に使える、きれいなトイレだった。厳密にいうと登山口に設置された登山者用トイレではないが、朝日連峰の三面口に近いので、ある意味、登山口トイレといえる。この先の釜ノ渕トンネル付近にも公衆トイレがある。撮影2016年。



●展示室付きトイレ


岩手県八幡平市。八幡平の御在所園地にあるトイレ。ここは登山口ではないが、御在所湿原の入口にあたる。撮影2008年。



トイレ棟のエントランスホールが展示室を兼ねていて八幡平の自然景観や近くの旧・松尾鉱山の歴史を伝える写真パネルが並べられていた。



同トイレ内部。まるでホテル館内のようなおしゃれなつくり。最近は同レベルの公衆トイレも見かけるが、2008年当時はまだ珍しくて、「お〜、スゲーきれい!!」と印象に残るほどであった。



●1億円トイレ


香川県小豆島の寒霞渓ロープウェイ山頂駅には平成2(1990)年に作られた通称1億円トイレがある。その名の通り建設費に1億円を要したという立派なトイレで、取材した2021年で約30年も経っている割には、十分に豪華さを保っていた。



同トイレの手洗い場。



男性トイレ内部。



●デザイナーズトイレ その1


新潟県三条市。袴腰山・森町登山口のトイレ。高城ヒメサユリの小径入口にもなっているので、登山者だけではなくヒメサユリ目当ての観光客も利用する場所。中もきれいだった。撮影2016年。



●デザイナーズトイレ その2


広島県大竹市・三倉岳の三倉平にある県が計画建設したデザイナーズトイレ。県立自然公園内にあり、凝ったデザインで目を惹くが、キャンプ場からも登山道入り口からも少し離れた中途半端な道路沿いにあって利便性は悪い。以前は登山道が抜けるキャンプ場内にトイレがあったが、そちらは閉鎖されたようだった。それなのに取材した時点ではキャンプ場に今もトイレがあるかのような県が設置した案内看板が残されたまま。独特なデザインなので、お金もかかったはずだが、建設費をかけて凝ったデザインにするよりも使いやすい場所にある普通のトイレの方がいいと思うけどね。撮影2019年。



同トイレの手洗い場。蛇口も右端にあって、使いにくそう。



●民家の庭トイレ


奈良県十津川村。熊野古道・伯母子峠登山口のトイレは、手前の民家敷地内にあった。写真左側に母屋があり、トイレ右側にちょっと写っているのは民家の倉庫。登山口に「トイレ150m→」の標識が立っており、ここにも「お手洗い」の看板があり、おそらく公衆トイレという認識でいいと思うけど、まさに民家の庭にあり、利用していいのか、ちょっと躊躇しそうだった。土地だけ貸しているのか、そうではないのか。どういう経緯で民家の庭に建てられたのだろうか。撮影2011年。



同トイレ内部。清掃も行き届きトイレットペーパーも常備。民家の人が管理をされているのかな。




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