File No.023
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星空を撮影する時、カメラのシャッターを開放して長時間露光をするが、カメラを固定したままだと、星の動きによって線状に写ってしまう。これはこれでひとつの撮影法ではあるが、赤道儀にカメラを取り付け、星の動きに合わせれば、星は点となって写る。このガイド撮影という方法に欠かせないのが、照明装置だ。 ガイド撮影を行うには、まず赤道儀の軸を地軸(地球の軸)に合わせることから始める。次に望遠鏡で適当な星(いうまでもなく明るい星の方がベスト)を視野の中に入れ、専用の十字入りのアイピース(接眼鏡)の中心に少しピンボケにさせて大きくした星像をとらえ、あとは星が動いて十字から外れると、赤道儀のノブを回して中心に戻すということを繰り返す。それを数十分、長い時では1時間行えば、星が点となった星空(星野・せいや)の写真が撮影できるというわけ。 ただ、真っ暗な中に黒い十字があるだけなので見えにくい。そこで照明装置の出番となる。市販品もあるが、構造は簡単なので自作することも容易だ。私は中学の時に最初の照明装置を作り、下の写真は高校の時に作った2代目。仰々しく見えるが、中には電池があるだけで、あとは出力プラグ、電源スイッチ、明るさを調整できる可変抵抗器を付ければ完成する。 明視野照明の場合は、豆電球(今なら確実に白色LEDを使うだろうが、そのころのLEDはまだ赤と緑しかなかった)を望遠鏡対物レンズ前に取り付ければいいだけなので工作としては簡単なのだが、暗視野照明の場合は、さらにちょっとした工作が必要となる。暗視野とは、文字通り、暗い視野のままで十字だけを光らせるという方法。この方がガイドは行いやすいが、アイピースの方も工作を加える必要がある。私の場合は、専用の十字入りアイピースの側面に穴を開けて、超小型豆球を入れて十字を光らせたが、何分、そこそこ高価なものへの穴開け作業は、失敗が許されない一発勝負だけに勇気がいる。アイピースに穴を開けて「暗視野照明装置」を完成させたのを見た中学の天文なかまの友人は「アイピースによく穴を開けたな〜」と半ば呆れ気味に感心してくれた(笑)。 |
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上面右は出力用プラグ。ここからコードをのばしてアイピースの豆電球につながる。上面左は電源確認用の赤色LED。側面右の押しボタンは、手元を照らせる別の照明用のスイッチ。写真には写っていないが、側面左側に赤色ライト(暗闇に慣れやすい)があり、暗い中で何かを探したりする懐中電灯として使えるようにした。本体中央は上が明るさ調整用ツマミ。下は電源スイッチ。 | |||||||
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