File No.0016
鳥のフン害防止サンシェード



 秦野に引っ越してから悩まされ続けていたのが、時々、車のフロントガラスに落とされる鳥のフン。なぜならすぐ上に電線がのびていて、そこが鳥たちの休憩ポイントになっていたからだ。毎日というわけではないが、月に何度かのペースでフン害に遭っていた。落とされるのは決まってフロントガラスのみ。その度に水で洗い落としていたが、新しい車に買い換えてからというもの余計にフン害は頭に来る。何か対策はないだろうか。確実なのは、駅のホームで行われている剣山(けんざん)のように上向きの針を多数立てて鳥がとまれなくする方法。だが電線は2階の屋根からのびていて、それに届く高いハシゴもないのに取り付けることは不可能だし、東京電力やNTTに無断で…というわけにもいかない。
 そこで思いついたのが、コレ。普段使っているフロントガラス用サンシェードに目玉模様をつけるという至ってシンプルな案。以前、何かの生物系の本に書いてあったことを思い出したのだ。目玉模様のシールを貼ったカイコと何も付けていないカイコを用意し、鳥がどちらのカイコを食べるか調べたところ、確か目玉模様付きのカイコは警戒して食べず、何も付けていないカイコだけを食べたという結果だったように記憶している。つまり鳥は目玉模様から天敵の猛禽類を連想して警戒するらしいのである。
 最初、ラッカーか何かで目玉模様を描こうかと思っていたのだが、ホームセンターに行ってみると、鳥害対策用に目玉模様のシートが販売されていたので、これを購入。両面テープでサンシェードの裏面に貼り付けた。通常は表面で使用し、フン害対策したい時は裏面にしてフロントガラスにセットすればいいようにしたのだ。果たして目玉模様は、どの程度鳥に効果あるだろうか。結果は効果てき面だった。やはり真下に目玉模様があると警戒するのだろう。このサンシェードを使うようになってからフン害には一度も遭っていない。「作る」というほどのものではないが、ちょっとしたアイデアってことで紹介してみた。


 
2枚並べたのはもちろん、鳥に天敵の目を連想してもらいやすくするため。確かにこうして見ると、フロントガラス全体が顔のようにも見える。問題なのは、この目的を知らずに見る人がどう思うかってところだが、鳥のフン害対策とすぐに発想できる人はそうはいないだろうから、せいぜい「変な趣味」と思われるのがオチだろうな。でも何と思われようとも、フン害よりはマシだ。

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