File No.050
車載用スマホホルダー


 2021年10〜11月の四国取材では、ある理由からスマホを多用することが想定され、運転席にスマホを固定する必要があった。アマゾンで市販のスマホホルダーをいろいろ見てみたが、どれも今ひとつ。市販品のほとんどは、ダッシュボードに固定するしかないものばかりだが、画面がよく見えるようにもっと手元で固定したかった。

 そこで市販品を諦め、自作することにした。私にとって理想的なスマホ位置は、助手席との間。つまり運転中、左下に目を落とせばスマホを確認できる位置ということになる。

 さて、そんな固定する術がない中途半端な空間的位置でスマホを固定するにはどうすればいいだろうか。いろいろ思案した結果、たどり着いたのが以下の方法だ。



スマホを差し込んで固定できるホルダーを木材で作り、つや消し黒スプレーで塗装。充電コードを取り付けたままでもホルダーに差し込めるようにホルダー底辺に隙間を設けた。ホルダー自体はカメラ用の自由雲台で固定する。自由雲台なので、ホルダーの向きや傾きは自由に調整できる。その下には、市販の三脚用延長支柱を利用。固定ナットを緩めることで高さもある程度は調整できる。三脚用延長支柱の下は、丸棒材を適度な高さで切断して台となるボードに木ねじ固定した。実際に車に固定する時はこれだけではぐらつくので、支柱と助手席シート下の基部部品を透明チューブにカラーワイヤを通したもので、しっかり固定した。


丸棒材に施した細工。丸棒材を2センチくらいのサイズで切断し、中心に穴を開け、反対側にはナットが入る六角穴を彫り込み、三脚や運台のネジ規格である1/4インチボルトを挿入する。それと丸棒材本体とを3ヶ所木ねじで固定した(左)。ホルダー自体はカメラ用雲台で固定されているので、微調整しやすい。雲台の1/4インチねじをねじ込むホルダー側のメスねじは、こうした自作用にかつてカメラ雑誌で販売されていた金属プレート。中心に1/4インチメスねじが開けられ、四方を木ねじで固定することで、自作品を雲台に固定できる。この金属プレートを買ったのは大学生の頃で、何枚か買ったものの、一度だけ自作品に使っただけで利用する機会がまったくなかったのだが、30年以上経過した今回、初めて大いに役立つことになろうとは。ちなみに自由雲台も三脚用延長支柱も、すでに手元にあったものをそのまま利用したため、新たに買ったものはひとつもない。



運転席に固定した自作スマホホルダーとスマホ。撮影したのは、四国取材最終日、小豆島の土庄港(とのしょうこう)でフェリー乗船を待っている時だったので、スマホのグーグルマップもそこを示している。

 













目次のページへ









Nature
作る!