File No.0074

支柱不要の懸垂器




 ずっと前から毎日、懸垂がしたいと思っていた。筋トレという意味だけでなく、ぶら下がるだけでも日頃あまり動かさない筋肉がのびることで肩や首の凝りが解消しそうな気がしたからだ。なので家に鉄棒がほしい、とさえ思っていた。学校や公園にあるような、しっかりした市販の鉄棒は高そうなので、自作できないかと考えたこともある。しかし大人がぶら下がってもビクともしない鉄棒は、構造が極めてシンプルな割に自作するのは意外と難しい。支柱はある程度の太さがある鉄製が望ましいが、この自作はさすがに無理。鉄工所に発注するしかない。太い角材で作れないこともないが、どっちにしろ、グラグラしないように支柱をがっちり固定して設置するにはコンクリートを流し込む基礎工事も必要だろう。結構、大がかりになってしまう。

 昨年(2024年)春にふとあることを思いつく。懸垂するのに何も支柱も鉄棒も絶対に必要というわけではない。ぶら下がるだけであれば、もっと簡単にできると閃いた。そうだ。うちにはバーゴラがあって、その梁はかなり丈夫な材を使っているので、ここに「棒」部分だけ取り付ければ、事は足りるではないか。支柱が不要なので、基礎工事も必要ない。

 で、早速、倉庫にあった太めの材を使って懸垂器を作ってみた。「棒」の部分はホームセンターで買ってきた手すり用の集成材丸棒。本来は鉄製かステンレス製の肉厚パイプが理想だが、加工しやすいし木製でも支障は一切ない。ただ棒を支える部材を左右だけでなく中心にも配置して、折れにくくした。

 塗装して乾いたらバーゴラの梁に計12本の木ねじで固定した。その後、毎日のように使っているが、問題はまったくない。ちゃんと懸垂ができるが、年のせいもあって、肝心の懸垂の方はお粗末なんだけどね(笑)。しかも今は左手の肘関節に痛みがあるので、余計に無理しないようにしている。ただ、懸垂のせいかどうかは定かではないが、肩こりはほとんどしなくなった。昔、ぶら下がり健康器がブームになり、あっという間に廃れてしまったが、「健康になる」というよりも「肩こりが解消する」という意味では、それなりに効果があったんじゃないか。



バーゴラ梁に取り付けた懸垂器。長い木ねじ12本でしっかり固定すれば、体重をかけてもビクともしない。



「棒」を支える部材に切り込みを入れているところ、ベース材が、その切れ込みに入ることで3本の部材を支える構造にした。



「棒」自体も動かないように木ねじで固定する。そのための穴も開けた













 

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