File No.033
樹齢40年の貝塚伊吹で作る菓子鉢


 実家には、私が中学3年生の時に6本植えた貝塚伊吹の木があった。のちに1本枯れてしまったが、残った5本は大きく生長。おそらく40年以上の樹齢になると思われるが、育ち過ぎて邪魔になり、先月(2015年4月)、とうとう伐ることになった。チェーンソーで切り倒したところ、幹の中心は赤色に染まり、針葉樹らしい大変いい匂いが漂ってきた。これを破棄するのはもったいない。そこで菓子鉢を作ることにした。

 

1.輪切りにした貝塚伊吹の材。かえっておもしろいと考えたので、大きな凹凸がある部分を敢えて使った。


2.卓上ボール盤にボアビットを付けて穴開け作業開始。
3.縁を残して、あとは一定の深さで削っていく。削る作業が進むにつれて、あたりには、特有のいい香りが漂う。樹皮は、カップブラシを使えば、きれいに剥がせる。

4.ボアビットでざっと掘ったあと、カップブラシに交換して、表面を磨きながら形を整えていく。この作業では、細かい粉じんが発生するので、工作用マスクは欠かせない。

5.軸付きフェルトホイールに交換して、さらに表面を磨き、仕上げは胡桃の実を布にくるんで潰して、その油で磨く。木彫でよく使われる方法だが、これで光沢が出る。まだ磨きが足らないが、一応完成したところ。中心の赤い部分が独特の味を出している。












目次のページへ








 

Nature
作る!