File No.044
デスクライトの壁面取り付けアーム


 私は、十年前から日本メーカーのLEDデスクライトを愛用している。いくら長寿命のLEDでもさすがに寿命ではないかとも思うが、当時、ヨドバシカメラ・ドットコムでも25000円もしたので(出始めの頃だったので、まだ高かった。最終的には7000円くらいに下がったようだが)、あと20年くらいもってくれないと値段に合わない。

 ところで実家に転居後、もともとあった蛍光灯のデスクライトはさすがに古いし使いにくいので2台とも破棄。しかし、左右の両方向から照明がほしいことも割とある。そこでもう一台新しいLEDデスクライトを買うことにしたが、同レベルのものをまた買うなんて完全に論外。アマゾンで探すと、チャイナ製でなんと2200円という破格のLEDデスクライトを見つけた。
 酷評しているレビューもあるが、最近のものを見ると、問題点も改善されているようだ。仮に外れ商品だったとしても2200円なら、「まあ、安いから仕方ない」ですむ。で、買ってみると、想像以上に普通。いや、この値段で、この作りなら、むしろ「お買い得」といえそうだ。しかもLED電球まで付属しており、その寿命は未知数とはいえ、文句のつけようがない。

 早速、デスクに取り付けてみたが、一般的なデスクライトと比べれば、ひとまわり小さく、私のデスク上は、PCのディスプレイ2台とテレビが占拠しているため、ヘッド部分を手元に近づけるためにはデスクの手前側に取り付けるしかなく、そこだとちょっと鬱陶しい。またスイッチが昔のコタツみたいに電源コードの途中にあるので使いにくい。ならば自分で使いやすいように工夫しちゃおう。

 肝心のスイッチは、ヘッド部分にもともと開けてあった穴を利用して、ここにトグルスイッチを取り付けることにした。一見、デザイン的な穴のように見えるが、真円ではないことから、おそらく当初の設計ではこの穴にスイッチを付ける予定だったのだろう。しかし、大量生産する工程で、スイッチの取り付け作業に時間がかかるためにコードスイッチに変更されたものと思われる。

 電気関係のジャンクボックスを探すと、昔、買ったトグルスイッチがいくつか出て来た。まず小さいトグルスイッチを取り付けるべくラジオペンチで挟むと、音を立てて分解。もう40年以上前のものなので、プラスチックが劣化していたようだ。そこで、ちょっと大きいが、未使用で(ハンダ痕がない)、手書きの「220」という値札が貼られていたトグルスイッチに変えて取り付けた。これで電源のオンオフは、ヘッドを寄せて手軽にできるようになった。

 問題は、手元までヘッドが届くようにするにはどうすればよいか…である。このデスクライトが気に入ったもうひとつの理由は、壁面に取り付けられる部品が付属していたことだったが、実際に壁面に付けたとしたら、確実にヘッドが届かない。そこで壁面に取り付けられるアーム部品を自作することにした。

 倉庫にあった木材で写真のようなT字状のものを作り、先端にデスクライト基部を差し込む径13ミリの穴を開ける。それだけだと、木製だけに次第に穴が削られてしまうので、表面にアルミ製の補強材を付けた。表面をつや消し黒スプレーで塗装すれば、一見木製とはわからない。

 実際にデスクライトを取り付けて、回してみたり、近づけたりしてみると、ガタもなくスムーズに動く。これならはるかに使いやすい。


破格LEDデスクライトはこちら↓





チャイナ製2200円LEDデスクライトを取り付けた自作・壁面取り付けアーム。仕事部屋の壁面は、化粧合板を仮止め釘で接着固定し、接着剤が固まったあとに釘を外す工法で作られており、継ぎ目部分以外の裏側には化粧用の柱がないことはわかっていたので、下地センサーで柱の位置を確認した上で、継ぎ目部分に木ネジで固定した。ヘッドの上にあるのが、新たに取り付けたトグルスイッチだ。写真でちょっと被っている、下からのびている黒い棒はテレビアームの固定支柱。



少し引いた写真。この方がわかりやすいかな。テレビをまたいで、手元を照らしたい場合も容易だし、高くすれば広範囲の照明にもなる。使わない時は、上の写真通り、邪魔にならないように奥に折りたたんでおけるので便利。


金ノコで1ミリ厚のアルミ板から切り出し、デスクライト基部を差し込む大きな径13ミリの穴と皿木ネジ固定用の二段穴5個を開けた補強材。


アームの方は、表面の高さが揃うように補強材の厚さ分だけ薄く削って、補強材を皿木ネジで固定する。これがあれば、デスクライトを回すたびに穴が削り広げられることもない。


ヘッドに取り付けたトグルスイッチ。もともと開いていた穴には入らないので、リーマーで穴を広げた。

先代25000円LEDデスクライトも、ちょっと丈が足らないので、こちらも自作アームで背伸びさせた。デスクには、過去に破棄したデスクライトの、不要になったクランプを再利用して固定した。こちらも基部を差し込む穴にアルミ補強材を取り付けた。
 















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