森林軌道跡 奥秩父・西沢渓谷
撮影年月日:1988年4月30日〜5月1日
西沢渓谷は有名な渓谷ハイキングコースで、普通は七ツ釜五段ノ滝から渓谷上部の迂回路に上がり、再び入口に戻ることになる。しかし私がたどったのは、ここからさらに西沢渓谷を遡り、国師岳を目指すコース。この先には森林軌道がずっと残っていた。ただしコースはひどい悪路。写真のように路肩が崩れた箇所が連続し、えらい時間を要した。出発時間が遅かったこともあって、途中で国師岳登頂をあきらめて幕営。翌日、空しく引き返した。この森林軌道跡は、西沢や東沢の木材や黒金山の銅鉱石搬出のために塩山駅まで敷設された全長36kmの三塩軌道で、昭和8年〜43年まで利用されたという。軌道は西沢渓谷の迂回路にも結構きれいに残っており、途中には「トロッコの由来」と題された解説板もある。
森林軌道跡といえば、ほかにも八ヶ岳のみどり池付近に残る渋森林軌道跡や京都大学芦生研究林にあるトロッコ跡などが、よく知られているところか。屋久島の縄文杉に続くトロッコ道は、現在も時折トロッコが走っているので「跡」ではないが。
関連情報→本サイトにっぽん全国 森めぐり「京都大学芦生研究林」
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路肩が崩壊した西沢渓谷上流に続く難路(左)とその途中に何度かある素掘りのトンネル(右)
八ヶ岳・渋森林軌道跡(左)。屋久島のトロッコ軌道。素掘りのトンネルを抜けて続く(右)。
京都府南丹市にある京都大学・芦生研究林のトロッコ跡は良好に残っている区間もあるが(左)、奥の方では橋が崩落しかけていた。巻き道で通行は可能(右)。
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