威張る人はどうして威張るのか
その答えは「人としてちっこい」から





 世の中には、職場等で威張っている人っていますよね。みなさんのまわりにもひとりやふたりいるでしょう。「いるいる」みたいな声があちこちから聞こえてきそうです。

 そんな、ちょっとめんどくさい人が周囲にいても、付き合わざるを得ない不運を最初から諦めている人も多そうです。でも「威張る人は、そもそもどうして威張るのだろうか?」と考えてみたことはありますか。威張ったところで利益が生まれるわけでもなく、むしろ円滑な人間関係を育む上ではマイナスの方が大きいはずです。それなのにどうしてわざわざ「威張る」という選択をするのだろうか? と不思議に思いませんか。

 おそらく、その理由はケースバイケースで、ご本人からすれば威張っているつもりはまったくないのに周囲に誤解されているケース。あるいは本心では威張りたくはないが、例えば会社のような組織運営上、部下から甘くみられないように威張らざるを得ないようなケースもひょっとするとあるかもしれません。

 しかし、威張る心理として最も可能性が高いのは、「人としてちっこいからだ」と私は思っています。実は威張る人自身も、無意識のうち、あるいは薄々くらいは自らのちっこさに気づいています。でも、周囲の人たちにそんな自分の哀れな真の姿を絶対に知られたくはありません。知られてしまったら最後。自分のメンツはズタズタになるとでも恐れているのでしょう。それは、どんなことをしても避けなければなりません。そこで、その事実を悟られないように「自分は決してちっこくないぞ」と自らを大きく見せようとして威張っている…と考えるのが一番自然です。人としてちっこくなければ、無理して自らを大きく見せなければならない理由はありません。人としてちっこいのが事実で、しかもご本人がそれに薄々気づいているからこそ、少しでも大きく見せたいという防衛的な心理が働くとしか思えません。

 ほら、動物でもよくあるじゃないですか。弱い立場の動物ほど、なわばり争いのような時に立ち上がったり、大声で威嚇したりして、少しでも自分を大きく見せようとするのと心理は同じですね。「弱い犬ほど、よく吠える」ともいいますよね(笑)。



 




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