自慢話がやたら多い人は、
100%コンプレックスに由来する






 ちょっと自慢したいことがあって、それを誰かに話したい。これは、誰にでもある、ごく自然な感情といえます。自慢話は一切しない…という人はあまりいないでしょう。たとえ内容は完全に自慢話の範疇に入ることでも、事実を淡々とちょっとだけ話すくらいのことであれば、聞く側としてもさほど気になりません。なぜなら、ほとんどの人に普通にあることだからです。でも、みなさんのまわりにも、そういうレベルを越えた、やたら自慢話が多い人って、ひとりやふたりいるでしょう。

 会う度に長々と自慢話が続く。しかも、その内容は結構しょーもなかったりします。さすがにうんざりして、途中で話題を変えると不機嫌になる。事実を淡々と語るだけならまだしも「うちの息子は、おたくの息子さんと違って…」みたいな余計な比較までして自慢話が続く…みたいな人。いますよね?
 なんでそんなに自慢話ばかりするのだろう。ちょっとくらいなら自慢話もお互い様といえるけど、あまりに多いとうんざりして、この人はどうかしている…と思ったことありませんか?

 私は、この原因を100%コンプレックスに由来すると考えています。人間の心理として、他者から評価されることが多いと、それに慣れ、心も満たされ、自分の評価をもっと高めたい…とは、あまり思わなくなります。逆に他者から思うように評価されないと、不満がたまります。その結果、彼らにできることといえば、自分の方から自分自身の評価を上げる手段に出るしかないわけです。それが長い自慢話という形となって表れます。つまり、会う度に自慢話をする人、しかもその話が長い人は、普段からそれだけ他者に評価されることに飢えていて(=能力が低いともいえる)、その不満を解消すべく自慢話をしている、と考えるのが一番自然です。もちろん、ご本人は、そのことにまったく気づいていません。

 「自分は、社会全体を10とすれば、8くらいの位置にいるスゴイ人間のはずなのに、なぜかまわりは5くらいにしか評価してくれない」と思っている人の心の奥底では、まわりの評価や反応に「どうしてなんだ!?」という強い不満と疑問が渦巻いています。彼らは、やたら胸を張りたがるのも特徴ですが、それもコンプレックスの裏返しでしょうね。

 私の過去の経験では、これに該当する人が数人ほど、顔と名前が思い浮かびますが、おもしろいように彼らに共通するのは、その全員がKY(空気が読めない)ということでした。
 実は、「空気を読めない」ではなく「空気を読まない」場合も当然あって、「空気を読んだ上で、それに従うことが好ましくないと判断して、敢えてその空気を無視する」という考えであれば、それはそれでひとつの見識だと思いますが、そもそも本当に「空気が読めない」では困ったものです。私の経験では、「自慢話がやたら多い人=空気が読めない人」でした。また、その全員が男性というのも、非常に興味深い事実です。

 これも、考えてみれば納得できる結果だと思います。空気が読めない人は、要は「鈍感」ということなんですが、どちらかというと男性は女性よりも勘が鈍く、その中でも特に鈍い人は、日頃から自分の予想と他者の反応が食い違うことが多いために、心の中にコンプレックスが生じやすいと思われます。それに男性ホルモンの影響が加われば、その闘争心に火を付けて、余計に自慢話をしたくなるというわけです。







 




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