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 ムー/学習研究社 

 


 学習研究社の『ムー』といえば、誰もが知る日本を代表するオカルト系雑誌。私が高校生の頃に創刊され、少し気づくのが遅れて購読したため、手元にあるバックナンバーのうち、最も古いのは写真の1981年7月号(第11号)である。当時は、まだ隔月刊だったが、この手の話題が大好きだったこともあって夢中で読んだ。第12号「衝撃のファチマ大予言」や第18号「日本超古代文明の驚異」などの特集は、もうシビレまくったね(笑)。

 大学生の頃、神田の古本屋で創刊号〜第10号セットが1万円くらいで販売されているのを見つけ、買おうかどうか迷って、結局買わなかったのだが、あれ買っとくべきだったなあ。失敗した。とはいえ、2011年7月号を最後にさすがにもうそろそろ卒業しようと思って、買うのをやめた。つまり、それまで30年間、1号も欠かさずに購読し続けたことになる。ただ、今は第11号から第40号くらいまで実物を保管してあるが、それ以外のほとんどはPDF化してしまった。

 人によっては「トンデモ系」に入るだろうが、ムー編集部のスタンスというのは、何も掲載されている記事内容が真実だと宣言しているわけではなく、世界には、いろいろな考え方や仮説があることを紹介する…という程度なのだ。そういうスタンスであるというのは、随分あとになって知ったが、この基本方針を最初に決めた人って、すごく頭がいい。真実かどうかではなく、「なるほど、そうきたか」みたいな思考訓練の情報提供誌と思えばいいし、もっといえば「トンデモ系」と勝手に決めつけている人は、実は中身をよく読んでいない人だと思うね。中には、まともな科学系記事もあるし、もちろん、ご想像通り「うーん、本当かいな」みたいな記事も多々あるわけだが、いろいろな考え方に触れていると、柔軟な発想に慣れてくるのも事実だ。こういう賢いスタンスだったからこそ、これほど長期に渡って読者に支持され続けているのだろう。

 今もあるかどうか知らないが、読者投稿の「私が体験した不思議な話」のコーナーがずっと続いていて、毎号毎号ここだけは全部読むようにしていた。ほとんどは、なんてことはないものばかりだったが、私が30年間購読した中で2話ほど、読みながらゾワゾワと悪寒が走るほどに、ものすごくリアルに怖い体験談があった。これ、絶対に創作なんかじゃない。本当に体験した話しだろうな…と思えるような怖さ。やはり、その背景には何かがあるとしか思えない。
 ひとつ指摘しておくと、幽霊に遭遇したとか、人魂を目撃した…みたいな、モノをそのまま見ただけのダイレクトな体験談って、実は、あまり怖くなかったりする。意外と間接的な体験談の方が怖いことが多い。



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