タンポポの果実

実家の庭に生えていたタンポポの果実(そう果)。いっとくけど種子じゃないよ。バックにぼやけて写っている冠毛で、なんとなくわかったでしょ。これ正確にはセイヨウタンポポじゃなくて、同じヨーロッパ原産のアカミタンポポって呼ばれる種類。あまり知られていないけど、実は結構よく見かける雑草だ。名前の通り果実が赤褐色をしているので、褐色のセイヨウタンポポと区別される。この写真を撮影したのは今年(2008年)の正月だけど、アカミタンポポもセイヨウタンポポも花は年間を通して咲くから、この時期に果実があっても不思議じゃないんだな。果実を半分飛ばしたアカミタンポポを見つけたので、その部分だけアップにしてみたってわけよ。

ところで果実に逆向きの刺があるのわかるかな? 刺があることで風に飛ばされたあと、何かに引っかかりやすくなる。すると地面に落ちて定着しやすい。刺にはそんな役目があるんだろう。でも果実全体にあれば、より引っかかりやすいはずなのに、どうして一部にしかないのか、という疑問もわいてくる。おそらく果実の下部にまで刺があると、果床から離れて飛ぶ時にほかの果実に引っかかって飛散の邪魔になるからじゃないかな(あくまで私の推定です)。だから果実の上部にだけあるんだろうね。

ついでに冠毛部分をアップにした写真も併せて紹介しておこう(写真下)。こうして見ると雑草の一部分とはいえ、結構幻想的だよね。




Nature
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File No.0009

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