糸を通した針穴

糸を通した針穴をアップにしてみただけの写真だが、まずひとつ感心したのは、針穴の構造。針穴というのは糸さえ通ればいいので、単純に穴を開けるだけで充分のようにも思えるが、実際は結構複雑な構造になっていたのだ(金色になっているのは、糸通しをよくするために施された金メッキ)。確かに肉眼でも、針穴部分に溝らしきものがあることは気づいていたが、あまりに微細なので、どんな構造なのか、この写真を撮影するまでわからなかった。
確かに穴の前後に溝があれば、その溝に導かれることで糸を通しやすくなるだろうし、末端まで溝がのびていれば、糸が半分溝に入って布との抵抗が少なくなり、縫いやすくなるだろうことも容易に想像できる。かなり細かい配慮がされていることがわかる。
ちなみにわが郷里・広島市は、国内シェアの100パーセントを誇る縫い針の生産地として知られる。

Nature
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File No.0018

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