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芳ヶ平の池塘で出会った
カルガモ

Anas poecilorhyncha zonorhyncha
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 今年(2015年)6月、群馬県草津町の芳ヶ平に行った時のこと。草津白根レストハウスから続くコースが通行止のため、渋峠から登山道を下った。時々、青空が出て、強い日差しが照りつけていたが、芳ヶ平に到着すると、一転、曇ってしまった。青空のもとワタスゲ群生を撮影しようと思っていただけにガッカリ。梅雨時とはいえ、天気予報の「晴れ」に期待して来たのに…。

 そんなことを思いながら木道を進むと、池塘にカルガモ親子が浮かんでいるのが見えた。カルガモといえば、三井物産ビルの池から皇居のお堀に引っ越すことでも知られるが、実は山岳地の湿原でも時々見かける野鳥である。逃げないようにそっと近づき、望遠ズームレンズで連写。大きな池塘の反対側あたりで遊泳する彼らをしばらく撮影した。

 観察していると、親鳥は、水中にさっと潜って、瞬く間に大きなカエルを捕まえたりしていた。大きすぎて、なかなか口に入らず苦労していたが、結局、丸呑みしてしまった。その様子も撮影させてもらい、さらに行動を追っていると、遊泳に疲れたのか、親鳥が水から上がり、池塘の畔に立った。背景にはワタスゲ群生。これは絵になるではないか!! シャッターチャンスだっ、とばかりに高速連写する(私のカメラの連写モードは、こういう時のために常に「高速」設定にしてある)。その思いを感じたのか、親鳥はしばらくの間、じっとしてくれていた(カルガモさん、ありがとう! 感謝するぜ〜)。

 その後、そばのベンチに座って、たった今、撮影したばかりのカットをカメラの液晶モニターで確認する。そしてふと、カメラから目を上げると、なんと親鳥がすぐ目の前まで泳いできていて、私の方をじっと見ているではないか! カルガモはあまり人間を警戒しないといわれるが、予想外の行動にちょっと驚いた。好奇心が強い個体なのか? エサ目当てなのか? それとも「さっき池塘の畔に立ってあげたけど、いい写真撮れた?」とでもいいたかったのか(笑)。

 相変わらず池塘で楽しそうに遊泳するカルガモ親子に別れを告げて芳ヶ平を後にする。ワタスゲ群生写真は、曇天でベストとはいえないが、代わりにカルガモが絵になるカットをプレゼントしてくれた。

 


ワタスゲをバックに、じっとする親鳥。どう考えてもカメラを意識しているとしか思えんだろ(笑)。



カエルを捕らえた親鳥。捕まえてから飲み込むまで約2分を要した。



ヒナは3羽いた。そのうちの1羽。





 
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山で出会った動物について話題や体験談を紹介します。ここでは昆虫類や両生類なども含めて動物全般を広く扱います。

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